シェーンベルク(1874-1951)

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SACD 輸入盤

『モーゼとアロン』全曲 カンブルラン&南西ドイツ放送響、グルントヘーバー、A.コンラート、他(2012 ステレオ)(2SACD)

シェーンベルク(1874-1951)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
93314
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Germany
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明


シェーンベルク『モーゼとアロン』にSACDが登場
カンブルラン&SWR交響楽団、ヨーロッパ合唱アカデミー
グルントヘーバー、コンラートの両主役も強力!


シェーンベルクの傑作、『モーゼとアロン』は、旧約聖書の「出エジプト記」に基づき、十二音技法を用い、たった一つのセリー(音列)だけで全体が作られているという驚異的な方法で書かれています。大人数の合唱と管弦楽、別働隊のアンサンブルまで必要とするため、演奏・アンサンブルもきわめて難しく、上演にあたっては入念な練習が必須とされています。
 今回登場するカンブルラン盤は、2012年にヨーロッパ各地でおこなわれた上演のライヴ録音からのSACD化で、オペラの舞台では無く、演奏会形式での上演ということで音質面でも恵まれており、第2幕第3場「黄金の仔牛がまつられた祭壇」では凄い音響を聴くことができます。
 近現代音楽を得意とするカンブルランは、実演ではシェーンベルク作品もいろいろ指揮していますが、CDは『ペレアスとメリザンド』くらいしか無かったので、『モーゼとアロン』のリリースは歓迎されるところです。
 モーゼ役のグルントヘーバーは、かつてヴォツェック役を得意とし、アバドのCDと映像作品、バレンボイムのCD映像作品でも性格表現の見事さで高い評価を獲得。歳を重ねてからもオペラ出演を続けていたグルントヘーバーは、2006年にダニエレ・ガッティの指揮でウィーン国立歌劇場で上演された『モーゼとアロン』に出演して話題となり、2012年にはカンブルランとの各地でおこなわれた連続演奏会に取り組んで大御所ぶりをみせていたのです。
 アロン役は、ドイツの性格系ベテラン・テノールのアンドレアス・コンラート。近現代も含めて多くの役を歌うコンラートは、2009年にボーダー指揮により上演された『モーゼとアロン』にも出演していました。
 合唱の「ヨーロッパ合唱アカデミー(オイローパコールアカデミー)」は、ベルリオーズのレクィエムや、オルフ&ストラヴィンスキー、シューマンの楽園とペリなど、カンブルランとのさまざまな共演盤で高い水準の合唱を聴かせてきましたが、ここでもその歌には素晴らしいものがあり、精度高い表現と豊かな音色、迫力を兼ね備えたオーケストラに負けない実力を示しています。(HMV)

【収録情報】
・シェーンベルク:歌劇『モーゼとアロン』 [100:59]
Disc1
1. 第1幕 第1景 「モーゼを召す喚び声」 09:57
2. 第1幕 第2景 「モーゼ荒野にてアロンと会う」 07:32
3. 第1幕 第3景 「モーゼとアロン行きて、民に神の福音を告げ知らしむ」 05:51
4. 第1幕 第4景 情景 「あなたがたは 新しき神の聞き届けられし御言葉」 25:04

Disc2
1. 間奏曲 02:08
2. 第2幕 第1景 アロンと70人の長老たち、啓示のくだるシナイ山のまえにいる 03:38
3. 第2幕 第2景 「モーゼはどこだ?」 06:58
4. 第2幕 第3景 黄金の仔牛がまつられた祭壇 「この像こそ」03:49
5. 第2幕 第3景 「屠殺人たちの舞踏」 09:53
6. 第2幕 第3景 「酩酊と舞踏の大騒ぎ」 04:56
7. 第2幕 第3景 「破壊と自殺の大騒ぎ」 06:47
8. 第2幕 第3景 「乱交」 02:25
9. 第2幕 第4景 情景 01:17
10. 第2幕 第4景 モーゼとアロン 10:44

 フランツ・グルントヘーバー(語り:モーゼ)
 アンドレアス・コンラート(テノール:アロン)
 ヨハンナ・ヴィンケル(ソプラノ)
 カタリーナ・ペルシッケ(ソプラノ)
 エルヴィラ・ビル(アルト)
 ノラ・ペトロチェンコ(アルト)
 ジャン=ノエル・ブリエン(テノール)
 ジェイソン・ブリッジズ(テノール)
 アンドレアス・ヴォルフ(バリトン)
 フリーデマン・レーリヒ(バス)
 ヨーロッパ合唱アカデミー
 バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
 シルヴァン・カンブルラン(指揮)

 録音時期:2012年9月2日(ベルリン)、9月12日(ルツェルン)、9月20日(フライブルク)、9月21日(ストラスブール)
 録音方式:ステレオ(デジタル/演奏会形式上演のライヴ)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.1 SURROUND

ユーザーレビュー

総合評価

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SWR響前シェフのカンブルランの置き土産(...

投稿日:2014/07/31 (木)

SWR響前シェフのカンブルランの置き土産(本当は二度もやったアッシジの聖フランチェスコも録音してほしかったが).カンブルランに新ヴィーン楽派の商業録音がないのは単純に苦手だからだと思っていたが、なかなかどうして、大変充実を感じる演奏だった. モーゼとアロンはシェーンベルクが十二音技法の実験段階を終え、膨大な対位法を(自由な無調期に発展させた)音色旋律の技法で肉付け彩色するスタイルを確立した亡命直前期の大作だが、作曲家の最も脂の乗った音楽を的確に把握しつつも一気呵成に処理している.時に白熱しすぎる棒を破綻すれすれで返す合奏力もこのオケならではと言えるだろうし、端正で洗練された音色の混合の美しさが冴える. ライヴとはいえ演奏会形式ゆえソロが明瞭なのも美点で、第1幕における6声の「燃える柴からの声」や語り・歌唱の混合等独創的な書法がクリアに聞かれる一方、オケの複雑さが頂点に達する「黄金の仔牛を巡る踊り」ではぎりぎりの緩急と煽りを見せる(さすがにそれなりの乱れが生じているが).とりわけアーロン役アンドレアス・コンラッドの凛とした歌唱が光るが、題名役のグルントヘーバーは立派ではあるものの若干マイペースに感じてしまった.一大プロジェクトとして臨んだオイローパコーアアカデミーも、雑味はあるものの、準備の成果を反映した力感のある合唱を聴かせる. 総じて完璧な演奏かというとそうではないのだが、何と言ってもこの終始苛烈な音楽の熱気をそのままに聴ける、というところがよい(フライブルク公演は行われなかったので、9月20日は録り直しセッション). なおSWR響は、南西ドイツ放送の予算削減計画の煽りを受け、2016年を以て活動終了する事が決まった(シュトゥットガルトの放送響に統合される).モーゼとアロンの世界初演者である初代首席指揮者ハンス・ロスバウト以来、現代音楽への長い貢献のみならず古典でも優れた演奏を見せたオケが無くなるのは残念極まりないが、このオペラはその両領域に亘るSWR響の個性を描くのに正に最適な演目だろう.

ombredouble さん | 東京都 | 不明

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